「お金」から考えるこれからの生き方

お金から考えるこれからの生き方

お家サロン時代は固定費リスクが無かった為ある意味「気楽」な生業でした。お店を構えることにしたら、当たり前のことなのですが家賃と光熱費等固定費リスクを負うことになり、一気に「お金」という概念に押し潰されそうになりました。開業当時まさか新型コロナでこんな事態になるとは予想もしていなかったわけですが、コロナ禍でも自分軸がぶれるどころか、ゆるりはという場を通して私がセラピストとして人々に提供したいこと、個人としてどう生きていきたいのかということの地固めができたのは、3月頃にたまたま読んだブログによって「原点回帰」することができたことと、この「お金のいらない国」シリーズに励まされたお陰かなぁと振り返ります。

自粛解除となり、コロナ以前の世界に戻るのか戻れるのか、どう経済を立て直そうか、どう消費を喚起できるのか、あるいは新しい生活様式は受け入れられるのか、様々な議論が起きています。「これからどうしよう〜?!(汗)」というプレッシャーに襲われそうになった私が「心の平穏」を受け取ることができたように、この本の紹介を通して「お金から考える生き方」について考える機会にして頂き、少しでも騒ついた心に平和が訪れたらと思い、本の紹介をすることにしました。

お金のいらない国


このシリーズは、私たちの世界に住む主人公が、お金のいらない国を訪れるという設定で、お金のいらない国のとある紳士と主人公との会話で展開していく物語になっています。テーマはお金と仕事。

紳士:ちょっと想像してみてください。あなたの国の、お金を扱う仕事に携わっている人が、その業務から一切解放された時のことを。そして、お金を動かすために使っていた時間や労力を、もっと世の中のためになる仕事に向けたら・・・お金に関する仕事がなくなったら、ずっと楽になると思いませんか?

紳士:多分、そのお金というものを得ることが仕事の目的だと多くの人が思っているうちは、あなたの国の、本当の意味での進歩はないでしょうね。仕事の目的は世の中の役に立つことです。報酬ではありません。報酬を目的にしていると、必ずどこかにゆがみが生じてきます。自分の行った仕事以上の報酬を得ようとしたり、必要のない仕事を無理に作って、自分の利益だけは確保しようとする動きが出てくるでしょう。そうなると、完全な競争社会になります。それもお互いの向上を目的としたものではない、単なる足の引っ張り合いになるはずです。

紳士:あなたの今されている仕事が、本当に価値のあるものかどうかを判断する、簡単な方法をお教えしましょう。仮に、社会にお金というものがなくなり、その仕事によって報酬を得られないとしても、自分がその仕事をすべきだと思うかどうかです。

お金のいらない国2


もし、お金のいらない国だったら、結婚・家庭・職業・教育はどうなるでしょう?お金というもののの存在故にある、「所有」という概念についての気づき。

紳士:いろんな決め事の多いあなた方の社会は、何か根底に甘えのようなものがある気がしますね。自由が利かないように制約を作っておいた方が、自分の判断で主体的に行動するよりある意味、楽なんだと思うんです。

紳士:結局、相手を信頼していないということかもしれません。誰でも自分に責任を持って行動するつもりなら、人の指図は受けたくないはずです。そのほうが、失敗しても人のせいには出来ないし、いい反省材料にもなると思うんですが。〜中略〜 こちらではどうもあなたのおっしゃる家族という意識以前に、人間として皆がつながっているようですから、誰に対しても遠慮なく、自由にやりたい事が出来るのかもしれません。

お金のいらない国3

犯罪、警察、裁判、法律、政治・・・もし、お金のいらない国だったら、どうなるでしょう?

主人公:信頼で成り立っている、お金のいらない国。だから、法律もいらないし、資格などという制度がなくても問題が起きないのだろう。それに比べて私たちの社会は、すべてを制度や決め事でがんじがらめにしている。信頼できない人間の集まりだからそうせざるを得ないのか。あるいは、お金の存在が信頼を失わせ、制度などを必要としているのか。何れにしても、お金が存在しなくて成り立っている社会は、ここより格段に安心して暮らせそうだ。

紳士:ああ、骨折したりすれば手先の器用な人が治すことはありますね。でも、だいたいみんな何でも治します。主人公:へえ、すごいですね。じゃあ、勉強も大変でしょう。紳士:まあ。それなりの勉強はあるんでしょうけど。でも患者の話を聴いたり、手を触れただけで治すことも多いし。主人公:え?!

主人公:あちらの世界での一般的な治療法は、ちょっと私に簡単に理解のできるものではなかった。人間も潜在的な能力を開発すれば、誰でも、この世界では奇跡と言われているような事が起こせるのかもしれない。それなら犯罪者が病院に入って治ってしまうのも分かる気がする。

紳士:病気は、精神を含めた体の異常を訴えるサインですから、治療は表れた症状を抑えようとするだけではだめなんです。また、体は自然の力で治ろうとしますから、そのために出ている症状をむやみに抑えてしまうと、かえって治らなくなります。病気の原因は、その人の生き方、考え方、経験、環境など、あらゆる事が考えられます。医者は患者のそういったことまですべて引き出して、親身になって治療に当たれる人がならないといけませんね。

お金のいらない国4

お金のいらない国の学校って、どんなとこ?どんな勉強しているの?

紳士:私たちは面白いことしか勉強しませんよ。なんでつまらないことをするんですか? 主人公:(義務教育ですから)誰もが勉強しなければいけない事が決まっているんですよ。〜中略〜 紳士:することは何も決まっていません。やりたくないことをする必要はありません。

主人公:生物にとって、自然とともに、少なくとも自然に触れながら生きたほうがいいのは明らかだ。現在の私たちの社会は、自然に逆らうことを文明と呼び、それを良しとしている。〜中略〜しかしそうやって不自然な社会はどんどんエスカレートし、人々は、五感や体力など本来持っていた能力がどんどん失われ、自然の中では生きられなくなってしまった。

主人公:本来、人間が生きていくのに必要な仕事なんて、本当にわずかなのだと思う。そして時間に余裕ができたら、もっと遊んだり、楽しんだりすればいいのだ。私たちは、勉強にしても仕事にしても、作り上げてしまった不自然な社会の中で、いかに無駄なことを一生懸命、死にそうな思いをしてやっていることか。〜中略〜 私たちは、自分たちで作った不自然な生き方、価値観に振り回されているおかげで、生きる目的すらわからなくなってしまった。

主人公:一切の縛りがなく、人間を含めた全ての生物が、自然の循環の中でそれぞれの役割を果たしながら生きられる世界。〜中略〜 二千万種もいる生物の、たった一種類の動物である人間、そのうちでも先進国と言われる1割が、間違った選択をしてきたために破滅に向かっている現在の地球。一人一人が、何が大切なのか、どのように生きるのが本来あるべき姿なのかを考えるべき時だろう。

私にとっての幸せな生き方とは

住まいの寄せ植え。朝の水やり、花の香りに癒されます。

世間によって設定された「幸せの定義」や「普通の幸せの定義」といったものが存在しています。でも、人によって何を幸せと感じるかは違いますから「幸せな生き方はこれ」という正解は本当はありません。この本を通して私たち人間が作り出したお金というものを改めて見つめ直すと、生きるとは本来どういうことなのかというテーマが自ずとクローズアップされます。

私にとっての幸せな生き方はどんなだろう? その妄想によって、穏やかさや、優しさや、平和が広がる感覚、よろこび、の感覚があなたの内側に広がっていますか?あなたも、あなたの周りの人も、穏やかな笑顔をしていますか? ワクワクしていますか? お金、消費、経済、所謂「一般常識」的なものを一旦切り離して、その感覚を大切に味わってみるのはいかがでしょうか。時々に、そんな瞑想時間を持つことも、素晴らしいのではないかと思います。そこから解決策や、進むべき道が見えてくるかもしれません。

そうは言っても、とモヤモヤはやっぱりありますよね。これまででの自分の生き方、してきた選択。新しい一歩を踏み出したいような、でも現実は難しいような、そして一体自分は何をしたいのだろう? どう生きていきたいのだろう?何を大切にしたいのだろう?グルグルと頭の中を巡ります。そんな語らいもゆるりはではできます。変容に向けてのサポートもあります。話をしながら、深く自分のこれからの生き方を見つめてみるのも良い機会です。

最後に「お金のいらない国」のあとがき部分を一部抜粋にて引用させて頂きます。

お金がなければ生きていけないと多くの人が思い込んでいるこの社会。しかし本来、動物は、空気と水と少しの食べ物があれば生きていけるはず。紙切れや金属でしかないお金が、人間が生きていくのに必要なわけがありません。しかし人間は、お金がなければ回っていかない社会を作り、そのお金を奪い合うことによってたくさんの苦しみ、計り知れない犠牲を生み、掛け替えのない地球環境まで壊滅し尽くそうとしています。

いま、この問題は全ての人が自分のこととして考え、生き方を見直し、行動を起こさねばならない時に来ています。実現不可能、夢物語と、考えることすら拒否していては地球の未来はないでしょう。確かにいますぐお金の存在をなくすことは難しいでしょう。しかし、一人でも多くの人がお金というものの本質に気づき、お金にとらわれない生き方をすることによって世の中は必ず変わってくるでしょう。ぜひ、希望を持って、お金のいらない国の想像を膨らませ、楽しんで頂きたいと思います。

2006年9月 長島龍人

 

(コロナ以前の)元に戻るのではない、ようやく今、古い時代のやり方、価値観から脱皮して、新しい時代の、新しい常識を生み出し、新しい世界を創造していく時を迎えているようにも感じます。いかがでしょうか?

1冊60ページ程度の小冊子です。ぜひ機会がありましたら、お手にとってみてくださいね。
(ご希望の方には貸し出しますので、ゆるりはご来店の際にお声掛けください)

 

 




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