沢山のかなしみを背負っていた人

小さいのも
大きいのも

他者のも
自分のも

他者のかなしみには敏感なのに
自分のかなしみはどんなことなのか、
その感情がわからないと言う

対話のうちに
徐々に風穴が開いていく

そういえば あった
胸のもやもや

確かにあった
あの時も    あの時も
悲しかった
哀しかった

かなしみを背負って生きるのが
身に染み付き過ぎていて
気がつかなかっただけ

そう
気がつかないように生きてきたんだね

口にして、初めて、知った
あ、そっか、私、
あの時も   あの時も
かなしかったんだって

生きるとは
自分の命をどう使うかということ
時間をどう使うかということ

自分を取り戻すには
それができる環境と時間が必要だった

先送りにしてきた本当の自分が
胸をノックしてくる

いまは
自分のために 時間を使えるようになったから

かなしみを  密かにずっと引き受けてきた
内なる自分を癒す

本来の自分で生きた時
子ども達とも  本音で向き合えるようになる

すべては これから




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