特にきっかけになるような
つらくて苦しい出来事が
あった訳ではない
それなのに
中高生のころ
なぜ「死にたい」と思っていたのか
そして突如にして
それは消えていったのはなぜなのか
皆 誰もが子どもから大人へと
ひとつずつ年齢は上がり
身体は大人びてゆく
ひとつずつ学年は上がり
思春期を迎える頃
子ども時代の終わりを意識し始める
大人にならなければならない年齢が近づく
大人になるために必要な何か・・・
それが何かはわからないけれど
自分には欠如しているような
目に見えない なにか漠然とした不安
押し寄せる不安と不信は
自分にも 他者にも向かう
まだ準備が整わないのに
意志とは無関係に
月日は流れてゆく
生きるとは
死ぬとは
大人になる前だからこそ
向き合うのだと思う
そして
生きているという自分を
見つけられなかった時
感じられなかった時
「死にたい」
そう思うのかもしれない
大人になる前だからこそ
ゆるりは