未来に漠然とした不安を抱き、
自分で自分の人生の舵を取ることが
十分にはできていない大人が増えている社会。
そんな社会の中で
生きづらさを感じている子どもたちは、
大人になることに希望を抱けるでしょうか。
その子どもたちが大人になったとき、
果たして自分の人生の舵を取って
力強く生きていけるでしょうか。
豊かな可能性を秘めて
生まれてきた子どもたちの芽を、
私たち大人は、自らを縛り続けている
社会の固定観念や軋轢によって
摘んでしまってはいないでしょうか。
なぜ 不安なのか。
なぜ 自信がもてないのか。
なぜ 前に進めないのか。
なぜ 諦めてしまいがちなのか。
なぜ 希望が見出しにくいのか。
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過日、夫である髙坂勝をゲストスピーカーに迎え『「大人が人間らしく生きる」に舵を切る』と題したトーク&座談会を開催しました。

既定路線の生き方に違和感を抱え、「ライフシフト」を模索している人々にとって、彼の提唱する脱資本主義・脱成長の語りや都市の未来予想図の提示、「何を目指して生きるか」という問いかけは、新たな視点を得るきっかけになります。一方で、「自分を変えたいけれど、どこから踏み出せばいいかわからない」と感じている方にとっては、ゆるりはの「自分らしさを取り戻す」ライフリカバリーのアプローチは、心と感覚を緩める糸口になるのではないかと考えています。
今回は単に話を聞いて終わるインプットの場ではなく「それぞれが目指したい生き方の土台」を静かに見つめ直せるような時間にしたい、という願いを込めて企画しました。
前半はプレゼン資料を使わず、50分間のフリートークに臨んでもらいました。「人口減少を前向きに捉える視点」や「消費に頼りすぎない暮らし方」「マルチワーク(多業)」といったテーマをはじめ、「都市にいながら実践できる農的な生き方」「身の丈に合った小さな働き方の選択肢」「都会での暮らしを豊かに捉え直す工夫」についてお話ししました。
後半の座談会では、11名の参加者の方々から、普段の暮らしの中で感じている「内なる違和感や葛藤」を一人ずつ共有していただきました
生き方に疑問を持つということは、日常の中に何らかの「違和感」を捉えているという「自分の根っこ」からの大切なサイン。そしてクロストークの後は、2つのグループに分かれてそれぞれの「人生哲学」について言葉にし合う時間を設けました。

「どう生きるか」を思考だけで突き詰めようとすると「自分には無理かもしれない」「どうやって実現すればいいのか」という頭の議論になりがちです。すると脳は無意識に「できない理由」を検索しはじめ、結果として動き出せなくなってしまうループに陥りやすくなります。
なので、「どんな生き方に心を惹かれるか」「大切にしたい価値観や心地よい状態」「心動かされる歴史上のあるいは架空の人物」「子どもの頃に夢中になったことや好きだったこと」など、社会に出て他者からの評価を優先する中で置いてきてしまった「心が動いた記憶」に想いを馳せる時間にしました。
正解のない、自分だけの「人生哲学」という軸を立て
今できる小さな一歩を重ねていく。
そのプロセスの積み重ねが
確かな感覚と自分らしさを育んでいきます。
振り返ったときに
「私なりの生き方になっていた」
「しっかり自分を生きていた」
・・・ということなのだと思うのです。
「どう生きるか」という手法や効率ではなく
「どうありたいか」「何を大切にしたいか」
脳に問うのではなく、
身体の感覚や、腹の底の声に耳を澄ませること。
そうして「なりたい自分」を深掘りしていく過程で「人間に戻りたい」「自然に還りたい」といった、生き物としての根源的な欲求に辿り着く人も、なかにはいると思います。
究極、『食べる・眠る・関わり合う』が充されたら「人間としての私を生きている」ということなのではないか。
それを本当は何よりも望んでいるのではないか。そんな本質的な欲求に深く気づく人も、なかにはいると思います。
自分にとっての正解は外にあるのではなく、常に自分の内にあります。

現実を少しずつ動かしていくには「思いを言葉にし、人に開いていくこと」が大きな助けになります。そのため今回は、最後の感想のシェアの代わりに、これから「大切にしたい生き方」や「踏み出してみたい小さな一歩」を一人ひとりに宣言していただくことにしました。
漠然とした不安が少しだけ小さな光に変わり、それぞれの気づきを持ち帰っていただけたのではないか
――そんな温かな時間となりました。
ゆるりはに集い、ご参加いただいた皆様に、
心より感謝申し上げます。
【要約・開催レポート】
■ 第1部:髙坂勝トーク(50分)
自身の体験を通じた「これからの生き方と社会のあり方」についての対話。1. 成長追求からのダウンシフト
原体験: 大手企業時代、絶え間ない成果追求の中で「何のための豊かさなのか」と疑問を抱く。
方向転換: 経済システムの構造を見つめ直し、必要以上に追わずに満ち足りる生き方へ移行。
実践: 働き方をコンパクトにしながら米作りを開始。千葉県匝瑳市でのNPO活動や空き家活用、古民家宿の運営など、小さな生業(なりわい)を組み合わせる暮らしを実践。
2. 人口減少社会を前向きに捉える
歴史的視点: 人口の推移を長期的視野で見れば、現在の変化は適切な規模へと落ち着いていくプロセスとも捉えられる。
ゆとりの創出: 急激な変化に振り回されず、ゆるやかに適応(スマートシュリンク)していくことで、暮らしの中に新しい余白が生まれる。
マルチワーク(多業): ひとつの組織に依存せず、複数の役割や地域との関わりを持つことで、リスクを分散しながら多様な生きがいを得る。
社会構造の観察: 将来不安を煽るシステムから一歩身を置き、自分自身の選択軸を持つことの重要性。
3. 「育む暮らし」とDIY精神
都市の捉え直し: 空き地や都市空間を、より自然と調和した場へと戻していく視点。
自給的な感覚の回復: お金で解決する「消費」だけに頼らず、自分の手足を動かして生活の一部を作る(農、手仕事、助け合いなど)。これこそが時代に左右されないしなやかな強さになる。
■ 第2部:座談会&対話セクション(90分)
日々の暮らしで感じる違和感を共有し、自身の軸を確かめ合う時間。1. 日常の中で感じている「違和感」の共有
教育・子ども: 子どもの置かれている環境や、画一的なシステムに対する問い直し。
働き方・時間: 効率化が進む一方で、心身のゆとりが持ちにくい労働構造への疑問。
社会の空気感: 忙しない日々の中で、自分の時間や体調を後回しにしてしまう感覚。
2. 身体感覚と安心感の回復(貴子より)
不安の背景: 個人が抱く生きづらさは、個人の能力不足ではなく、社会構造の影響を受けている側面が大きい。
感覚を取り戻すアプローチ: 思考に偏りすぎた時は、土や自然に触れるなどして五感を休める。身体の感覚を取り戻すことが、納得のいく選択をする土台となる。
3. 対話を通じた気づきと宣言
原点回帰: 幼少期の感覚や、自分が純粋に大切にしたかった価値観を思い出していく作業。
一歩の宣言: 「今後大切にしたい過ごし方」や「試してみたい小さな行動」を自身の言葉で表現。
■ おわりに:「自分らしさ」を取り戻すための視点
- 「違和感のあることを手放す」選択
自由とは「やりたいことをやる」だけでなく、「自分にとって過度な負担や違和感のあることをやらない選択肢を持つこと」。
- 原点への問い直し
他者からの評価や固定観念を一度横に置き、「昔好きだったこと・心地よかったこと」に立ち返ることが、暮らしを整えるヒントになる。
- 身の丈に合った小さな一歩
大きな変化を目指す必要はなく、日々の小さな実践を重ねることが、やがてしなやかな自己信頼につながっていく。

この日の東京新聞のコラム
セヴァンとグレタの言葉が引用されています
次回のゆるりは お話し会
次回は、臨床発達心理士であり、プライベートでは発達特性を持つお子さんの子育てに向き合われている小林博子さんをゲストスピーカーにお迎えします。専門家としての知識と、一人の親としての等身大の経験の双方から、理論と現実のあいだで揺れる想い、ワンオペ育児のリアル、そして子どもの可能性を静かに信じる「大人の眼差し」について語り合います。後半は少人数でゆったりおしゃべりする座談会です。どうぞお気軽にご参加ください。
『発達の専門家も悩む子育てのリアル』
〜子どもの特性との向き合い方〜
日時:
1)10月27日(火)10:00〜12:30
2)11月15日(日)10:00〜12:30
会場: ゆるりは逗子葉山
定員: 各回5名(要予約)
参加費: 2,200円(当日現金払い)
お申込み: yulureha@gmail.com または公式LINEより
詳細は下記より↓



















