開催報告:「消えない傷とともに生きるお話会」2回目

4/24に開催した2回目の「消えない傷とともに生きるお話会」。今回も何かしらの消えない傷を人知れず抱えて生きてこられている5名の方が集まりました。前回同様、前半は佳子さんのお話。後半は座談会というスタイル。終了後は、皆それぞれに持参したものを頂きながら語らい、気づいたら14時半!皆様、お疲れ様でした。

佳子さんは、前回とはまた違った切り口でこれまでの人生で直面してきた凄絶な体験と、そこからの再生の軌跡を静かに語られました。幼少期から逃れられない過酷な環境に身を置き、一度は自分の人生を母の為に諦めざるを得なかった絶望。結婚後も続く父の支配や干渉、そして介護。長い間自分を生きることが難しかった佳子さんは、これ以上振り回されない為にも「親との境界線」を強く引き、「自分を生きることを諦めない」と覚悟を決めました。自分にはどうにも変えられない荒波に抗うことをやめて以来、浮き沈みはありつつも心に少しづつ平安が訪れたといいます。

67歳になった今、佳子さんは自らの経験は、決して学ぶことのできない自分だけの実体験。決して私は無力ではないと、その経験を「同じ痛みを持つ誰かに寄り添うためのギフト」へと転じ、自由奔放に自分を生きる喜びを体現されています。

「変えられるもの」と「変えられないもの」の境界線

佳子さんが参考資料として「コントロールの表」を共有されました。人間関係で何かしらの問題が生じている時は、自分の軸を外(自分ではコントロールできない領域)に置いている場合が多いです。

コントロールできないこと: 他人の感情、過去、親の性格、社会の仕組み、他人の考えと行動、未来、周りの評価、突然の出来事、結果
コントロールできること: 自分の考え方、行動、自分の話し方、自分の反応、自分のエネルギー、自分の線引き、感情整理、相手への接し方

座談会では

参加者の方々のプライバシーに配慮して詳細は伏せますが、冒頭の佳子さんの「自分の人生を生きることを諦めない」という姿勢に触れ、参加者それぞれがこれまで「隠してきた自分」や「内なる苦しみや痛み」を言葉にされました。ゆるりはという場での少人数の会だからこそ、ご自身の物語を安心して話し出せたのではないでしょうか。今回はそれぞれの物語に対して佳子さんや私からフィードバックさせて頂くような展開となりました。

  • 参加者の多くが「子供の頃、誰にも相談できなかった」人たちでした。 子どもは周りの空気を敏感に読み、「この大人は受け止めてくれるか?」を常に確認しています。だからこそ、大人側からその小さなサインに気づき心を開ける空気をつくる事が大切。
  • 「自分を生きる」と「自分で生きる」の違いについての視点を共有しました。日本の教育では「主権者(人権)」の意識が育ちにくい。だからこそ、身近な親子・夫婦関係の中で、「自分には自分を生きる権利がある」という視点で物事を見る練習が必要。
  • 辛くても、嫌でも、疲れていても頑張って仕事へ行く大人たちの姿から「休むことは良くないこと」というメッセージを日常的に受け取っています。「今日はママ、サボりたいな」と正直に言うことは、子どもにとっても「疲れたら休んでもいいんだ」という最大の安心感へと繋がります。
  • 傷があるからこそ、今の子どもたちの「SOSをキャッチする力」が備わっています。その繊細さをギフトとして捉え、社会と関わる原動力に。経験は唯一無二の強み!
  • 子離れの課題や過去の罪悪感からの痛みと向き合っている自分が今いるということは、それを手放すステージにいるという証。過去の自分を責めるのではなく、よりこれから自分らしく生きてゆく為のステップ!

参加後のご感想

初めて行く場所、初めて会う皆様といった環境なのに、安心感があり、なつかしいような、全て受け止めてもらえるような感覚になりました。皆、同じ人種?今に違和感を抱いている人達なのかなと思ったり…。今日は素敵な企画をありがとうございました。

あっという間の2時間半でした。自分の話をする時は、とても勇気が入りました。今も恥ずかしい思いでいっぱいですが、皆様が優しくきいてくださったので、ただただありがたかったです。これから先を具体的にどうしたらいいかのアイデアもいただくことができ、明るい方向を目指して、生きていこうと思いました。

消えているつもりでも、消えていないことってたくさんあると感じました。消えてなかったのかと思うことが、多々あるのですが、それは次のステージへ向かっている途中との言葉がひびきました。自分のケアと共に、子ども達のケアも感覚を研ぎ澄ませていきたいと思います。

いつもは人目を気にして、なかなか心の内を出せないのですが、不思議と自己開示できました。いるだけで、心身が癒されていくような不思議な感覚でした。ありがとうございます。今後もこういう機会がありましたら、ぜひ参加させていただきたいです。

少人数の会だったことが、安心できる場所での集いでとても良かったです。

ゆるりはを会場に開催する
グリーフサポーター講座、既に10名集まっています。
あと2名ほど大丈夫ですので
参加希望の方はご連絡ください。

 

2回のお話会を終えて、支援者としても、親としても、そして傷ついているご自身の心を育むにも役に立ちそうな一冊の本のご紹介。リンク先も開いてみてください。

次回のお話会予告

次のお話会は、6/30(火)と7/12(日)10時〜12時半 放課後児童支援員の吉村優さんをゲストスピーカーに 『放課後の子ども達の心の揺らぎと声』(仮)についてです。同様に前半はお話会、後半は座談会の定員5名の小さな会、ぜひご予定ください。詳細は後日ご案内させていただきます。




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